ミニマルデザインのカプセルホテル 「ナインアワーズ」の紹介




一人旅をするときの宿は、基本的にシャワーが浴びられ、十分な睡眠が取れれば良い。
そのようなスタンスである自分はカプセルホテルを利用することが多い。

カプセルホテルといえば、終電で帰れなくなったサラリーマンが仕方がなく泊まる場所というイメージがあるのではないだろうか。
だが、そのようなイメージを払拭してくれるカプセルホテルがある。

「ナインアワーズ」である。
ナインアワーズは何店舗か利用したことがあるが、今月利用したばかりの京都店の写真を交えて紹介したい。



目次



ナインアワーズとは

ホテルに求めるものは何なのだろう? 広い浴場とサウナ、豪勢な食事、こんなサービスまで!といったものだろうか。
まあ、それらを求める人は沢山いるだろう。 だがその一方で、ホテルは汗を流して身体を清潔にし、睡眠によって疲れを癒すだけで良いと考える人たちも、同じくらいいるのではないだろうか。


ナインアワーズは宿泊先でゆったりはというよりは、出張等が目的でその場所を訪れる等、後者の人達をターゲットにしたコンセプトだ。


ナインアワーズのHPを見るとこうある。

ビジネスユースの場合、ホテルでの滞在時間は、約9時間から10時間といわれています。それ以上でも、それ以下でもない。ホテル滞在は、シンプルに、自分らしく過ごす時間であってほしい。9hは、7時間の睡眠に、前後1時間の休息と身づくろいを加えた宿泊概念です。


自分が、ナインアワーズに興味を持った理由は、白を基調としたシンプルなデザインに惹かれたからだ。 ナインアワーズの写真を初めて見た時、自分はApple製品」と同じ匂いを感じた。余計なものを削ぎ落としたミニマリズムなコンセプトが、そのデザインに反映されている。
実際、2010年には、ナインアワーズのデザインはグッドデザイン金賞も受賞しており、高く評価されている。 カプセルホテルに泊まりたいと思ったことのない自分であるが、ナインアワーズは、初めて泊まってみたいと思えたカプセルホテルであった。

2009年に京都店がオープン、2018年12月現在、全国に10店舗を展開している。 2020年までに、全国50店舗まで展開する予定らしい。



宿泊料金等

各店舗によって料金は異なるので、それぞれの店舗のHPで確認してほしいが、自分が宿泊したことのある下記の2店舗は次の通りだ。

京都店

  • 宿泊:4,900円〜
  • 仮眠:1,000円〜
  • シャワー:800円

仙台店

  • 宿泊:3,000円〜
  • 仮眠:1,000円〜
  • シャワー:500円

となっている。 また平日は安く、土日は高めの料金となっており、曜日によって異なる料金体系。 また、1週間前の申込であれば割引が適用されるようだ。 なお、自分は「じゃらん」を経由して、1ヶ月ほど前から申し込んだところ、料金は1泊2,400円であった。(金曜日の宿泊)

では、実際に入ったチェックインからチェックアウトまでの様子を伝える。



チェックイン



ホテルの入り口からの撮影。 フロントや靴箱の様子を確認することができる。真っ白で統一された綺麗なデザインだ。 余計な物が一切、設置されていない。

まずは、チェックインだ。フロントで、宿泊者名簿へ必要事項を記載し、支払いを済ます。 利用が始めての場合は、スタッフさんが丁寧に説明してくれるので心配無用だ。



専用アプリ



自分も知らなかったが、ナインアワーズの専用アプリをダウンロードしておけば、 スマホを使ったチェックインやロッカーの開閉が可能になるようだ。 利用者、スタッフさん両者の負担を減らすことができるので、是非、利用したいところだ。


チェックインすると、スタッフさんから

  • スリッパ
  • 靴箱の鍵
  • カード1枚
  • 「寝室環境システム」の説明用紙 を渡される。


渡されたカードには、館内で使用できるWiFiのパスワードと、ロッカーの開閉に必要なQRコードが印字されている。 靴箱に靴をしまい、スリッパに履き替えよう。



ラウンジ

撮影はしなかったが、フロント近くにオープンデスクが設置されている。 10人ぐらいは座れるような気がした。 ここで、パソコンを使用した作業や軽い食事をとることができる。 自分がチェックインしたのは、23時頃であるが、その時間には、ラウンジを利用している人はあまり見かけなかった。

また、店舗によっては、宿泊客でなくとも、オープンデスクを時間制で利用できるサービスもあるようだ。それぞれの店舗HPで確認していただきたい。



各フロア

チェックイン後は、まずロッカーに荷物を入れて、身軽になろう。 ロッカーがあるエリアに移動する。


フロアは、男女別に分かれているので、女性でも安心して泊まることができる。

男性:ラウンジ:1F、寝室:6F〜8F、ロッカー、シャワー等:9F
女性:ラウンジ:3F、寝室:4F〜5F、ロッカー、シャワー等:3F




壁に書かれているインデザインも、カッコいい。 シンプルであることは、情報が伝わりやすい。 外国人利用者も多いので、英語表記もある。



ロッカー、化粧室、シャワー、洗面所


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ロッカー室のフロアに到着。自分の番号のロッカーを探そう。



各ロッカーには、読み取りセンサーがあるので、ここに受付で受け取ったカードのQRコード部分をかざす。それにより、ロッカーの開閉ができる。 カードは絶対に落とさないよう、気をつけて持ち歩こう。

ハンドタオルと歯ブラシ、スウェットタイプの館内着がロッカーに入っている。 館内着のサイズはMから3Lのようだ。館内着のサイズが合わない場合は、フロントに言って、サイズを変更してもらおう。 シェーバーの購入や、追加タオルのレンタルが可能だ。




ロッカーは、上段と下段に分かれている。下段は、スーツケースが入るくらいの大きさだ。中段の仕切りも、ずらすことが可能である。 どうしてもロッカーに入りきらない荷物は、その日に限ってはフロントで預かってくれるようだが、靴箱の鍵や貴重品等は、ロッカーに収納したいところだ。

これから外出することはないので、早速、館内着に着替えた。 館内着は、店舗によって様々のようだ。この京都店はスウェット、仙台店はガウンであった。




こちらは、シャワー室だ。 それぞれに、番号が書いてあるが、空いているシャワー室を使用すれば良い。 中で着替えができるスペースがあるので、ロッカーで裸になる必要はない。




シャワー室もシンプル。それがオシャレだ。 シャワーの水圧も快適、シャンプーやボディーソープもビジネスホテルやスポーツジムに置かれているものより、よっぽど質が高そうだ。

シャンプー等は「TAMANOHADA」の製品のようだ。 フロントやAmazonからも購入可能だ。

タマノハダ リクイッド 000 ラベンダー 540ml

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自分も知らなかったが、奥には浴槽もあるらしい。 ナインアワーズのコンセプトには合致しないが、どうやら京都では、宿泊施設の要件として 浴槽施設が設置が義務付けられているらしい。





トイレの中の様子。 きちんと清掃がなされ、清潔が保たれている。 もちろん、ウォッシュレット付きだ。

ハンドソープも、なにかこだわりがあるのだろうか。



スリーピングフロア



そして、こちらがスリーピングフロア。宇宙船のようなイメージだ。 ここは、完全に寝るためのフロアなので、会話、電話等は制限される。可能な限り音をたてないようにしなくてはならない。また、このフロアでの飲食は厳禁だ。

カプセルホテル上下2段タイプ。ロッカー番号と同じカプセルを使用する。 カプセルホテルに初めて泊まる人は戸惑うかもしれないが、上段の番号の人は、ハシゴを使用して登る。泥酔している人ならば、ハシゴから脚を踏み外しそうだが、そのような人を自分は、未だに見たことが無い。





ここが寝る場所だ。実際に中に入ってみると、結構広いことがわかる。 大柄な人でも、足を伸ばして寝ることができるだろう。外国人利用者も多いから当然か。



睡眠の質を高めるための工夫

マットレスと枕も、こだわりがあり、非常に寝心地が良い。 正直、自宅の布団で寝るよりも快適だ。

マットレスは「ニッケ商事と、枕は「まくらのキタムラ」と共同開発したものらしい。

現在、枕はオリジナルサイトから、購入可だ。 また、マットレスもサイトでは「Coming soon」との表記があり、そのうち購入ができるようになるのだろう。



カプセルホテルには通常、カプセル一つ一つにテレビが設置されている。 だが、ナインアワーズのカプセルにはテレビは置かれていない。 寝る直前までテレビを見ていたら睡眠の質は下がるだろう。 だから、テレビは無くて良いのだ。



寝室環境システム


自分は、目覚ましの機能をiphoneに設定してあるので、外泊先で備付の目覚ましを使用することはない。 ただ、受付でわざわざ「寝室環境システム」の説明書を渡すからには何か意味があるのだろうと思っていた。

説明書には、このように記載されている。

起床時刻を設定し、システムを起動させるとゆっくりと暗くなり、ここちよい睡眠環境を整えます。翌朝、起床時刻に近づくと、光源が>「寝室環境システム徐々に明るくなり、さわやかなお目覚めをサポートします。

音で無理やり起こすのではなく、光を徐々に明るくすることで身体を自然に起こすというものだ。目覚まし音で、他の客の睡眠を阻害してしまう心配もなく身体にも優しい。 流石はナインアワーズ、このようなところまで、気を配ってくれている。 実際、自分も翌朝の目覚めは、非常に快適であった。

また、ここにはコンセントが設置されているので、スマホ等の充電が可能だ。 ただ、自分が持っている アンカーのプラグ付きモバイルバッテリーはうまく固定されなかったので注意が必要である。普通のACコンセントを刺して充電するには全く問題ないはずだ。



洗面所


チェックアウトは、翌朝10時までだ。 それまでに、顔を洗い、歯を磨いて身支度を整えよう。風量の強いドライヤーも完備しているので、ここで髪をセットすることもできる。



チェックアウト

支払いはチェックイン時に済んである。 チェックアウトはの方法は、フロントに靴箱の鍵と館内着を返却するだけだ。 スリッパは玄関に設置されている所定のボックス入れよう。





まとめ

と、長くなってしまったが、これがナインアワーズの宿泊した流れである。 最後に、ナインアワーズに宿泊した感想を。



良いところ


  • 無駄を省いたシンプルデザインが好き。余計な情報が視界に入ってこないので目が疲れない。優れたデザインを見ることができるという満足感。インスタ映えするのでは。

  • ホテルとしては基本であり最重要事項でもあるが、館内が非常に清潔である。

  • シャワーと寝るだけ、身体を休めることに特化しているスタンスが潔く好感が持てる。他にやることがないので、いつもよりも早く就寝してしまう。

  • ナインアワーズは全国展開。同じコンセプトのホテルに泊まれるという安心感がある。

  • なんといっても、宿泊料金が安い。



注意するべきこと


  • 防音ではない。いびきをかくような人がいれば、フロア全体まで音が響く。念のため、耳栓を持参した方が良いかもしれない。

  • カプセルホテルのルールとして、カプセルには施錠できないこととなっているらしい。自分は気にならないが、神経質 な人は気になるだろう。

  • ホテルの中では、あまり音を立てることができないので、友人・家族・恋人と訪れるというよりは、どちらかといえば一人で泊まりに来る雰囲気がある。

  • 食事を楽しむことは、ナインアワーズのコンセプトにはない。近くのコンビニエンスストアで買って、ホテルのラウンジで食べることもできるが、それは味気ないだろう。外で食事を済ませてからホテルを訪れるのが良いだろう。

  • 連泊も可能であるが、ホテルにはランドリー施設はない。その場合は、ホテルの近くにコインランドリーがないか調べておこう。



ナインアワーズは、従来のカプセルホテルとは、異なるコンセプト。カプセルホテルを昔ながらのイメージで避けて人は、泊まってみても損はないはず。その一方で、大浴場、サウナ、マッサージ等の施設が併設されているような従来のカプセルホテルを好む人からは、物足りないかもしれない。

ただ、自分にとっては、旅に出た時に、低料金で確実に身体を休める施設に泊まれることは歓迎すべきことだ。2020年までに、ナインアワーズは全国50店舗まで展開するらしい。 現在でもジムやカフェが併設されている店舗もあるとのこと。外観・館内のデザインが異なることもあるようなので、機会があれば是非とも、泊まってみたいものだ。